1週間経ってもまだ消えない「DID(ダイアローグ・イン・ザ・ダーク)」の影響(印象)に驚きつつ、日々を送っている。
今開期中にもう1度行こうと画策しているのだが、あの体験は一体何だったのかと改めて考えている。というより、前回の「Essay」にも書いたように、あれは「脳幹」の問題であって、いくら「大脳皮質」で分析してもムダだろうし、殆ど意味をなさないと分かっている。しかし、暗闇を忘れてしまおうとする「大脳皮質」は考えるのである(多分)。
1つ言えるのは、暗闇の中で(殆ど無意識に)目を必死に見開いていた時は、闇に対して怯えていたが、仕方なくそれを諦めた時から闇がものすごく暖かく感じられ、逆に楽しくなってしまったという事実(体験)だ。
「目を閉じよ、そうすればお前は見えるだろう」
というのは、サミュエル・バトラーの言葉だったと思うけれど、
(注:間違っていたらご一報を。何しろ40年近く前に読んだきりなので……)
この言葉は、まさに正鵠を射ていたのではないか、などと思ってしまった。
日々相変わらず「禁足」生活を送っているが、こっそりと能などを観に行こうとすると、どうしてI川《鬼平》さんから連絡が入るのか、こちらの謎もまた深い闇の中である。
写真は、我が国の全ての闇を内包していそうな、石見(いわみ)国一の宮「物部神社」。