写真は修験道根本道場「金峯山寺 蔵王堂」と、夕暮れ空にかかる月。
無事に吉野から戻って参りました。
これは全くの偶然だったのだけれど、吉野に出かけた日が祖母の命日で、数えれば27年目だった。そして、これもたまたま耳に挟んだのだが、金峯山寺では毎日午後5時の勤行があり、そこには誰でも参加できるのだという。
これは「流れのままに」「縁を大切に」が信条の私としては、参加しなくてはならないだろうと思い、その時間まで近くの小さな神社やお堂などを見て回り、勤行に参加した。
修験道の勤行は初めて参加したのだけれど、いきなり法螺貝の大音量から始まったのには驚いた。それに続いて大太鼓の音が堂内に響き渡る。そして読経、焼香。
それらが終わると、すっかり陽が落ちて蝋燭の明かりだけの中を、般若心経を唱えながらぐるりと堂内の回廊をまわって拝礼した。しかし所々で仏像(金剛蔵王像や役行者像や如来像)などがユラユラと揺れる顔を覗かせ、異様にスリリングな体験であった。
しかしこれで祖母も、しっかり供養されたことと思う……のだが。
吉野編、続く。