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銀座の夜

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 写真はタリスカー(左)と、ARCANE(右)。

 昨日は先日の「本格ミステリーワールド」撮影のお礼を兼ねて、タリスカーへ。
 内田さんたちとお話をしながら、軽く2杯飲んだ。非常にマニアックで素敵な写真に仕上がっていて喜ばれる(でも本音を言うと、とても恥ずかしいので私は写り込みたくなかった。お店の写真だけで良いのではと提案したのだが、そういうものでもないらしい)。

 続いて、前回の打ち合わせ時間が(飲み時間ではない)少々足りなかったので、再び【し】さんと待ち合わせ。
 とてもディープな業界裏話などを取り混ぜて簡単に食事後、さらりとARCANEへ。
 ワインを飲みながら、先日の「ボジョレーの会」の話など。
 その時の会場でワインのテイスティング(銘柄当て)クイズがあり、無念にも外してしまったのだが、あれはボトルとデキャンターの違い、及び経過時間による温度の違いが問題で、それさえなければ絶対に当てていた──と主張する私にARCANEさんが、
「じゃあ、次回の新年会でやりますか? リベンジを兼ねて」
 などと言う。
 それはなかなか面白い趣向だと、呑兵衛2人(【し】さんと私)は賛成して盛り上がった。
 その後【し】さんは60度を越えるリキュールをくいくいと飲みながら、タロット占いでさらなるハイテンションで盛り上がり、濃い銀座の夜は更けていった──のだが、これを見た人はいちいち関係者各位に報告しないように。

珍道中報告その2+α

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 写真は、サイン会当日の生田神社。
 柱の陰に変な人(?)が……。
 しかもこの後、境内にてヨチヨチ歩きのペンギンと並んで写真を撮った(その際に係員の男性が「こら。動かないで」と命令していたが、果たしてペンギンは聞く耳を持っているのだろうか?)。
 マイ・シスター・ミチルンと旅をすると、必ずと言って良いほど毎回こういう変な場面に遭遇する。彼女は一体どういうオーラを発しているのだろう。
 まさに、
「もしも椹野道流さんを小説に登場させたら『こんな人いるわけがない!』という読者からの突っ込みが間違いなく入る」(by.西澤保彦)──である。

『QED~flumen~出雲大神宮』(メフィスト)のゲラと、『カンナ 天草の神兵』のゲラを同時にI川《鬼平》さんに返却。そして、その勢いをかって「活字倶楽部」アンケートも【し】さんにメールする。
 いやあ、仕事をした──とI川《鬼平》さんに会って、のんびりと次回作の『カンナ 吉野の暗闘』についてなどを話した。そして、
「もう5枚も書いたから、○月○○日の締め切りまで余裕だなあ」
 などと言ったら、突然I川《鬼平》さんの顔色が変わった。
「何を言ってるんですか。それって1ヵ月間違ってますよっ」
「え? また冗談を」
「本当ですっ。締め切りは×月××日に決まってるでしょう!」
「嘘………………」
 という以外のリアクションは何も取れなかった。
 さて、どうしたら良いのでしょうか……。

紅葉狩

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 一昨日は、神楽坂の「矢来能楽堂」で「のうのう能」という舞台(勉強会?)が開かれたので出かけた。
 これは以前「鎌倉宮 薪能」のチケットを取っていただいた方の伝手である。実に有り難いご縁だ。素直に感謝。
 この「のうのう能」というのは、全くの初心者や実際に稽古をされている人たち、一般の我々が、舞台で演じられる「能」についての解説を受けたり、また実際に発声したり、シテの装束着付けの実演を見たりできる、という至れり尽くせりの会である。
 しかも当日の演目は『紅葉狩』。
 戸隠山の奥に棲む鬼女・紅葉(もみじ)を始めとする鬼たちを、平維茂(たいらのこれもち)等が討ち果たすというストーリーである。
 実はこれに関してもいずれ「日本全国鎮魂の旅ノベルス(?)『カンナ』」で触れたいと思っていたので、何があってもと思い参加した。

 私は昔から「紅葉狩り」という言葉に、何となく違和感を覚えていた。
 というのも「狩り」というのは素直に考えて、動物や植物を「捕獲する」「採る」ことである。「狐狩り」「ぶどう狩り」そして薬草を採る「薬猟(くすりがり)」など。
 ではそれがどうして、鑑賞するだけのはずなのに「紅葉」にも使われるようになったのか。調べてみても、正確な理由は謎だという(もちろん色々な説(理由)はある)。
 しかしそれはきっと、この鬼女「紅葉」を「狩」ったということに深く関与しているのではないか。「紅葉」の戸隠山で、鬼女「紅葉」を「狩る」という二重の意味を持って使われた言葉が、やがていつしか定着していったのでは──。
 そして例によって、紅葉は間違いなく冤罪だ。だからこそ「怨霊慰撫」である「能」の演目に入り、600年もの長い間演じられ続けているのだろう。
 そしてこの『紅葉狩』に関しては、もう少し思うところがあるのだけれど、それはまた改めて──。

 時節柄、そんなことを思いながら、またしても濃い夜を過ごしたのであった。

ボジョレーの集い

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 おかしい。余りにおかしい。
 確かに2週間の休みがあるはずだったのに、何故か「メフィスト」『QED~flumen~出雲大遷宮』のゲラの戻しが今日の11時までで、しかも手元にはすでに『カンナ 天草の神兵』の初稿ゲラが届いており、
「こちらは25日の11時までにお願いします。頑張りましょうね~」
 というI川《鬼平》さんからの一筆箋が添えられていた。
 しかし(私事だが)その間に法事があるので、実質3日ということになる。
 その後、中5日で来月の1日には、次回作『カンナ 吉野の暗闘』のプロットを、I川《鬼平》さんに提出しなくてはならない。
 一体何がどうなってしまったというのだろうか……?

 余りにも不可解な状況に巻き込まれているので(?)昨日は例の──妻が招待券を引き当てた──「ボジョレーの集い 10村飲み比べの会」に「活字倶楽部」の【し】さんと参加した。
 実は【し】さんとは毎年1回、ちょうど今頃の時期にお会いして恒例の編集会議(?)を行っているので、普段のお礼も兼ねてお誘いしたのである。
 私は、基本的にパーティはとても苦手なのだが、今回は楽しく参加。
 お会いして会場に入り、パーティ開始の時間まで打ち合わせ。そこでいきなり、ウェルカム・シャンパンを2人でお代わりしてしまう。
 しかし、段々と打ち合わせ時間が短く(=飲む時間が長く)なってきているような気が……。
 それはともかくとして(で良いのか?)壮観にも我々の目の前にズラリと並べられた10数本のボジョレーを眺めて、
「乾杯のグラスの音が、戦闘開始のゴングのように聞こえた」
 という【し】さんは、相変わらず飲む。途中から数えられなくなってしまったが、10杯までは覚えている。だが本人曰く、
「私なんて【山】さんたちに比べたら、お子ちゃまのようで可愛いもんです」
 おそるべし「ぱふ」「活字倶楽部」編集部……。
 その後は自由ヶ丘のバー「Tio」へ場所を移し、少し真面目な話などをして解散した。短時間だったが、とても濃すぎる夜であった。

珍道中報告その1

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 写真は「カンナ特製 御朱印帳」と、サイン会当日の生田神社の御朱印。
(ちなみに写真の大きさに他意はない。縦にしたら、大きくなってしまったが、修正の仕方が分からないのであった)

 神戸のサイン会当日、我々はまず北野天満宮に行き、I川《鬼平》さんがこの御朱印帳に御朱印をもらった。すると社務所の方に、
「とっても珍しい、おしゃれな御朱印帳ですね。どこで売っていたんですか?」
 と尋ねられたので、早速彼女は私の本の宣伝をしてくれて(私は恥ずかしかったので社務所の陰に隠れていた)、
「応募券を4枚集めて送ると、抽選で当たりますから! ぜひぜひ」
 などと紙に題名その他まで書き記して、立派に営業をしていた。講談社社員の鑑であると思った。

 サイン会では私が2キロも痩せてしまったことを心配して下さる方々が多く、感謝しております。
 しかしこれは本当に「バナナダイエット」どころではなく、「鬼平ダイエット」と呼びたい。メタボが気になる方は、ぜひどうぞ……などという話を、シスター・ミチルン&I川《鬼平》さんとしていたら、
「でも兄上は、明日から2週間も休みがあるじゃないですか。甘い甘いっ、キーッ!」
 とミチルンが叫んでいた。私より苛酷な労働環境に置かれているらしい。ちなみに来年は、12本書き下ろすとのことである。なんじゃそりゃ?
 結局私に関しては「あと2キロはいける」という結論が下されてしまった。

 しかしそうは言っても、この2週間も用事がぎっしりと。
 1月刊行予定の『カンナ 天草の神兵』と、「メフィスト1月号」の『QED~flumen~出雲大遷宮』のゲラを見つつ、「カンナ」第3弾『吉野の暗闘』と『毒草師Ⅲ』の資料読み&整理がある。
 その間に、あっちに行ってこっちに行って(以下自粛)

サイン会

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 サイン会は、東京・神戸ともに無事終了しました。
 ありがとうございました。
 大勢の方々から直接色々なお話を聞かせていただいたり、またもや「鬼平さん頑張って」コールがあったり、椹野道流さんにいただいたお花がどこかへ消えたり、移動中の新幹線でへろへろになるまで飲んでしまったり、帰りの電車で偶然にも浅暮三文さんにお会いしたり……と大騒ぎでしたが、どうにかこうにか終了。
 みなさん、お疲れ様でした。
 そして、遠路ありがとうございました。

 2日目の神戸ではサイン会前に、マイ・シスター・ミチルンと待ち合わせて、I川《鬼平》さんと3人で神戸の町を2時間ほど散策した。
 しかしさすが「ハプニングを呼ぶ女・椹野道流」。通常ではあり得ないような体験をさせてもらったのだけれど、その話はまた後日。
(神社で本物のペンギンと一緒に記念撮影するなど、一体誰が想像できたでしょう……)

サイン会前日だが、寝ていない

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 11月9日の「Essay」でチラリと触れた、大甕(おおみか)神社内にある、天香香背男(あまのかがせお)を祀ってある本殿。
 この天香香背男は『日本書紀(神代下 第九段)』に、
「其(そ)の不服(うべな)はぬ者は、唯(ただ)星の神、香香背男のみ」
 と書かれている「順(まつろ)はぬ鬼神(かみ)」の代表格である。
 この場所は神社内の「宿魂石(しゅくこんせき)」という名の小高い丘で、本殿にたどり着くためには、鎖が一本用意された斜面を登って行く。そして我々はようやく天香香背男の神と対面するのであるが、せっかくたどり着いても、本殿はこうなっているのである……。

『カンナ 天草の神兵』のゲラを横目で見ながら、「メフィスト」原稿をI川《鬼平》さんに送付。
 延々と第4コーナーからの直線を走っている気がする。
 そのため、この1ヵ月で体重が2キロも落ちてウエストも締まり、メタボリックの心配はなくなった。しかもアルコールもここ数日は、食事時に朝鮮人参酒を少々と、仮眠前の日本酒1杯しか飲んでいないので、おそらくGOTもγ-GTPも共に2~30程度に違いない。
 いやあ、すっかり健康になりました(?)

 ついに明日から、サイン会だ。
 東京、及び神戸の方々、よろしくお願いします。お会いできることを楽しみにしています。
 記念品は例のあれですが、このバージョンは来年から新しくする予定なので、今回もう1度だけ同じ物で。

 サイン会が終了すると、2週間ほどだがようやく一息つける(といっても、ゲラ戻しはあるが)。そこで妻に、
「これが終わったら、気が緩んで倒れるかも」
 と言うと、
「それは危いから、鬼平(まりあ)さんに言って、次の締め切りを早めてもらった方が良いんじゃない?」
 などという破天荒な発言をする。
 ということで、大甕神社・天香香背男神の立場も全く他人事ではなく、思わず泣けてくるのであった(5日がかりの伏線か)。

ありがとうございます

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「メフィスト」締め切りでウンウン唸っていたら、高里椎奈さんより、素敵なトルコみやげのお菓子をいただいた。
昨日のシスター・ミチルンといい、やはり持つべきものは優しい妹だ。
あ、あと優しい担当編集者も(←取って付けたわけではない)。

さあ、頑張ろう。

しばし休憩

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マイ・シスター・ミチルンと2人、お互いの厳しい境遇を嘆き合い、無事に神戸で再会できることを祈り合った。

写真は、茨城県の村松山・虚空蔵堂の狛犬。
明らかに「ウシ」と「トラ」である。何故?

天岩戸神社は……

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こんな感じでした。